2022年5月14~15日に開催された第64回東日本実業団陸上競技選手権大会、男子400mでは富士通所属のウォルシュ・ジュリアンが予選では46秒29、決勝では46秒54でただ一人の46秒台で他を圧倒しての優勝となった。そうはいっても自己記録からは程遠いタイム。何が起こっていたのか、本人に聞いてみた。
ラスト100mに大きな変化
「これまでは特にラストの100mでは地面を蹴った後につま先が外側に流れてしまっていた。最後まで地面に力を伝えるためだったが、そのために下肢に負担がかかって怪我につながっていた。今回はうまく修正して走ることができた。」と語ったが、レースを見ていた筆者はとても腑に落ちた感じがした。実際のレースでは分かりやすい変化が見て取れていたからだ。ピッチが安定したこれまでの走りとは打って変わってコンパクトな走り。400mを走り切ってもなお余力があるように見えた。
「筋力自体は上がっている」と語ったことからも、今回の修正を機に安定した競技が続けられれば、以前の輝きを取り戻す日が近いうちにやってくるかもしれない。
何はともあれ、今回のレースは復活の布石、そのようにウォルシュ・ジュリアン本人も位置付けているようだ。